オンプレミスとクラウドの良いとこどりが出来るNAS連携型クラウドファイルストレージ
オンプレミス(社内ファイルサーバー)で今まで社内システムを構築してきたお客様より「各種データ、ファイル容量の増大に伴うサーバーの容量拡大、増強」のご相談が日に日に増えてきております。オンプレミスサーバーの増強はもちろん可能なのですが「社内規定でデータを社外に置く事が出来ない場合」を除きクラウドサーバーの弱点を解決したオンプレミス連携型クラウドファイルストレージの方が殆どの場合において優れております。
クラウドファイルストレージの弱点を克服しつつオンプレミス(社内サーバー)と同じ使い勝手
AMAZON社の提供するAWSやMicrosoft社の提供するAzureは非常に優れたクラウド型ファイルストレージサービスですがその大きな弱点と言えば何と言ってもその利用時の煩雑さと速度のネット回線依存になります。
クラウド上にファイルストレージを設置すると一般的に利用時に煩雑な作業がともないます。まずアクセスするときにブラウザーを開いてクラウドの管理画面に入り各種サービス内からファイルを保存しているストレージサービスを選択して・・・・等々。専門の社員が機密情報を扱うのであればこの手の煩雑な作業は情報漏洩対策に有効ですし、頻繁にアクセスするものでもないので大きな問題はありませんでした。しかし、クラウドファイルストレージを一般社員が日常業務で使うとなると非常に大きな負担となってしまいます。また、ネット回線を通してのファイルの設置、取得、更新を行うのでネット回線が遅いとどうしても作業効率が著しく落ちてしまいます。
この弱点を克服したのがNAS連携型クラウドファイルストレージシステムです。
簡単アクセス
NAS連携型クラウドファイルストレージではユーザーが直接アクセスするのはNASになります。これにより煩雑なクラウドファイルストレージへの直接アクセス手続きをすることななくPCに保存されたデータと同じような感覚、速度でファイルの読み書きが可能になります。
NAS上に作られたクラウドと連携したフォルダ(下記画像ではaws連携フォルダ)はWindowsのエクスプローラー上から簡単アクセスが可能です。
またデスクトップにショートカットを作る事でより簡単にアクセスが可能となります。
クラウドファイルストレージのランニングコストを大幅に削減
一般的なクラウドファイルストレージの料金は主に「データ転送料金」と「データ保存料金」によって構成されます。「データ転送料金」の方は”クラウドからデータを取り出す際にかかる料金”となります。(クラウドにデータを書き込む際には無料なのが一般的です)対して「データ保存料金」は文字通り「1TBなら一ヶ月いくら」的な料金体系でコスト抑制には保存するデータ量を減らす必要があります。よってランニングコストを抑制するには「クラウドから直接データを取り出さないか」と「保存データ量を減らす」がランニングコストの抑制につながります。
NAS連携型クラウドファイルストレージはどちのコストの削減にも非常に有効です。
データ転送料金の削減
ユーザーの直接のファイルアクセス先となるNASはクラウドファイルストレージのキャッシュとなりファイルの更新された部分以外はデータ転送を行わない(差分更新)ことにより「データ転送料金」を大幅に削減します。
データ転送料金はあくまでもデータを取り出す時にかかる料金になります。よってNASを間に挟みデータの取り出しはNASから行う事によりデータ転送料金を大幅に削減可能となります。NAS連携型ではクラウドストレージに直接ファイルをアップロードした後にNASと同期した場合にのみかかり通常はデータ転送料金はほぼ発生しません。(NASの容量が足りなくなるとNASがクラウドから自動にデータを取りまだしますので有料になります。)
一般的なクラウドファイルストレージのデータ取り出し料金のイメージ
NAS連携型クラウドファイルストレージのデータ取り出し料金イメージ
データ保管料金の削減
「データ保存料金」でデータを保存する容量に比例します。そこで重要なのはクラウド側に保存するデータ量を削減することなのですが「共有したいファイル」をすべてクラウドファイルストレージにアップロードしてしまい、かなりのコスト増大を招いているケースが非常に多くなります。
そこでNASを連携することにより「共有したいファイル」でも絶対にデータロストできないファイルはクラウド側にあげて単に共有したいだけのファイルやデータロストしてもまた作れるファイルは単純にNAS内に保存して共有する事でデータ保管料金を圧縮可能となります。
下記は営業担当者と商品開発担当者がデータをやり取りする時の例になります。営業担当者は絶対に顧客データを漏洩や紛失はしたくないので個人のPCではなくNASのクラウド同期フォルダに顧客データを保存しておきます。対してご意見データはもちろん重要ですが少なくとも顧客データほどではない場合はNASにのみ保存しておき商品開発担当者のBさんと共有できるようにしておきます。クラウドの保存料金はあくまでもデータ量に比例しますのでこのようにクラウドに保存するデータを選別することがランニングコストの大幅削減につながります。
クラウドに直接アクセスしているとこのような管理は非常に煩雑かつ複雑になりますがクラウド連携型NASを間にいれることによりフォルダにドラッグ&ドロップするだけで「クラウドおよびNASに保存するデータ」と「NASにのみ保存するデータ」を選別する運用が簡単に可能になります。
最も安全なAmazon S3ストレージに保存 耐久性は通称イレブンナインと言われる99.999999999%
クラウドと聞くと「データ流出が心配」という声が散見されます。実際はどうでしょうか?
「クラウド」と聞くと「インターネット上の仮想PCが動いていている」でその仮想サーバーが何らかのネット経由の攻撃か人為的ミスにより流出するとことが稀にですが起こりえるのは確かです。確かにこのように一般的に「クラウドサーバー」と呼ばれる「ネット上の仮想サーバー」の運用となりますと物理サーバーと同様にセキュリティー対策が必要となります。物理的に見えなく専門用語が多いので物理サーバーのセキュリティー保守より難しく感じる方もいらっしゃり、クラウドに不慣れな方が危険な状態でクラウドサーバーを運用していらっしゃる場合があるのも事実です。
しかしながら勘違いされがちなのが「クラウドサーバー」と「クラウドストレージ」(クラウドファイルサーバーストレージ)では似て非なるという事です。”クラウドサーバー”は分かりやすく言うと「インターネット上のパソコン」となりますが”クラウドストレージ”は「インターネット上のHDD」となります。クラウドストレージはパソコンと違い単体では単純にデータを保管しているだですのでそれ自体ではプログラムを動かす能力もネットにつながる機能も保持しておりません。よってクラウドストレージ(クラウドファイルサーバーストレージ)からのデータ流出は基本的に流出することはなく、またAmazon社の提供するS3ストレージは物理的に離れた場所による多重バックアップにより99.999999999%の耐久性と非常に安全なデータ保管場所となります。
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