はじめに

  1. vMixについて
     vMixとはどのようなものか
     vMixの特徴
  2. ソース入力とコントローラー
     システムの接続図
  3. vMixの導入方法
     vMixのダウンロード
     vMixのインストール
  4. vMixの使い方
     vMixの最初に設定すること
     vMixの基本情報について
     vMixの基本操作について
  5. 配信設定
     配信までの流れ(YouTube)
     SVPを使用した配信の場合

vMixについて

vMixとはどのようなものか

 vMixとは、windows上で動作するソフトウェアビデオミキサーです。様々な映像ソースに対応しており、スイッチング、ミキシング、映像の合成、テロップの作成、クロマキー合成などを行い配信することが可能です。


vMixの特徴

  1. 入力形式対応の多さ、入力できる量の多さ
     資料で使用される機会の多いPowerPointやビデオカメラ入力、音声、USB映像入力、NDI、SRT入力にも対応しています。
     さらに入力数は最大1000入力あり、上限を気にすることなく入力することが可能となっています。
  2. スイッチャーとしての機能
     カスタマイズ性が高いため、入力コントローラーを使いスイッチャーとして使用することが可能です。キーボード、マウスでの操作も可能ですが本番の配信で誤操作してしまい、誤作動を起こす危険性があります。ショートカットを作成することで誤操作によるトラブルを最小限にすることができます。
  3. 抜群の安定性
     配信ソフトとしてよく使われるOBSなどのフリーソフトを使用しての配信をしている際に、突然負荷が上がることや、ハングアップやフリーズ、アプリケーションが落ちてしまうことが割と発生します。
     その点においてvMixは安定性が高いため、フリーソフトを使用するより安心して使用することができます。

ソース入力とコントローラー

システムの接続図

 HDMI接続、LANを介してNDI出力をし他のPCの映像を取り込む、資料やワイプの表示等、様々なパターンで画面を構成し配信することが可能となります。

vMixの導入方法

 vMixをダウンロードします。下記のリンクまたは「vMix ダウンロード」で調べることでダウンロードすることができます。
vMixダウンロードページを開く
※言語で日本語を選択しないでください
 vMixの日本語は機械で翻訳されたものですので、正常に翻訳されていない箇所が多々あります。英語での使用をお勧めします。

vMixのダウンロード

初めにダウンロード手順を紹介します。

青いDOWNLOAD VMIXボタンをクリックします。


Download vMix 24の青いDOWNLOADボタンをクリックします。

vMixのインストール

 次にvMixのインストール手順を紹介します。


ダウンロードしたvMixを開きセットアップを行っていきます。画面を順に進めていきます。
初めに「next」を選択します。


ここでは利用規約に同意するか選択する画面なので、同意(I accept the agreement)を選択し「next」を選択します。


保存するファイルを選択する画面が表示されるので、保存場所を選択しましょう。基本は初期で設定されたファイルに保存することをお勧めします。
選択が完了しましたら、「next」を選択します。


ここではvMixのショートカットを配置する場所を設定する画面です。基本的には変更する必要がない箇所となりますので「next」を選択しましょう。


インストール開始画面が表示されますので、「install」を選択しインストールを始めましょう。


画像の手順で進んでいくとvMixのインストールが完了します。
「finish」を選択してインストールを終了します。

vMixの使い方

vMixの最初に設定すること


vMixを起動すると下記の画面が表示されます。ここでの注意が前述した注意点です。日本語翻訳が正確ではないため、ここでは「English」で進めます。vMixの設定で日本語に変更することも可能です。


初回起動時、ライセンスキーを入力する画面が表示されます。ライセンスキーを所持している場合は「I have a Registration Key」を選択します。体験版を使用する場合は「Register for a fully functional 60 Days Trial」を選択しメールアドレスを入力してください。


初回起動後、プリセットで解像度とフレームレートの選択画面が表示されます。


使用者に合わせて選択をしますが、「HD 1080 59.94p」が元の素材として使われていることが多いため選択します。


手順通り行うことで右の画像のように初期画面が表示されると思います。この画面で映像を取り込むことや、画面のスイッチングなどの操作を行っていきます。

vMixの基本情報について


vMixには様々な機能が搭載されていますが、その中でよく使用する操作方法を紹介します。紹介したものを一通り覚えることで一般的な配信をすることが可能になります。各種配置については主に、
①機能メニュー
②設定メニュー
③プレビュー画面
④トランジションメニュー
⑤アウトプット画面(配信画面)
⑥インプットソース(入力画面)
⑦オーディオ設定メニュー
⑧入力、配信設定等メニュー
となっています。


①機能メニュー


Prest(プリセット)と呼ばれる個所になります。左のメニューから、New(新規作成)、Open(保存しているものを開く)、Save(保存)、Last(最後に使用した時の状態を復元する)になります。

②設定メニュー


Settings(設定)を押すことで詳細な設定をすることが可能になります。詳細に設定をしたい方はこのメニューから行ってください。基本的な配信をする方は基本設定のままで問題ありません。ショートカットを登録する際に使用するメニューなので覚えておきましょう。

③プレビュー画面


インプット(入力した)コンテンツを配信画面に表示する前に確認することができる画面です。この画面を確認しながらテロップやワイプなどを重ね合わせ、編集することが可能となります。

④トランジションメニュー


このボタンを使用することでプレビュー画面に表示されているコンテンツがアウトプット画面(配信画面)に切り替えることが出来ます。Cut(即切り替え)のほかにFadeやZoomなど、多くのエフェクトがあるのでお好みの切り替えを使用しましょう。また下部分にある1-4の数字は入力されたコンテンツに割り当てることができ、数字を押すことで割り当てたコンテンツをFadeでアウトプット画面に出力することが出来ます。

⑤アウトプット画面(配信画面)


この画面に表示されているものが実際にライブ配信されます。

⑥インプットソース(入力画面)


 入力設定したコンテンツのリストが表示させる画面です。上部の赤~青で分類されている部分では、コンテンツを色ごとに分類することが可能です。各色の部分を右クリックすることで文字を入力することが出来ます。また、入力されたコンテンツの色分けはコンテンツの右下にある⚙マークをクリックすることで表示される「Category」で分類可能です。


コンテンツの右下にある⚙マークを押すことで設定画面が表示されます。使用頻度の高いものを次のページで紹介します。

General:インプットの名前やフォーマット等の設定を行えます。
Position:コンテンツの拡大縮小、上下左右の位置移動、クロッピングを行うことが出来ます。
Multi View:マルチビュー設定を行えます。テロップやワイプ等を重ね合わせる作業はここで行うことが出来ます。
Triggers:自動で実行させる命令を設定することが出来ます。難しいですがTriggersを設定することで自動化することが出来、効率化することが可能です。
Advanced:ビデオやカメラを使用する場合、映像に遅延の設定を行うことが出来ます。

⑦オーディオ設定メニュー


ここではオーディオの設定を行うことが出来ます。Audio Mixerをクリックすることで右のような画面が表示されます。主な機能について説明します。

詳細設定:⚙マーク
統計情報:iマーク
ミュート切り替え:スピーカーマーク
ヘッドホン出力ボリューム:ヘッドホンマーク
ボリューム:スイッチ部分


詳細設定について
⚙マークをクリックすることで設定画面が表示されます。基本的には前ページで表示した画像で音量調節などを行いますので、詳細な設定(遅延やプラグイン、イコライザーやコンプレッサー等)を行いたい場合に使用しましょう。

⑧入力、配信設定等メニュー


この欄では、Add Input(コンテンツの入力)、Record(録画)、Extemal(NDI、SRT等の外部に出力)、Stream(配信)、MultiCorder(マルチコーダー)、play list(プレイリスト)、Overlay(オーバーレイ)についてのボタンがあります。今回は頻繁に使用するAdd Input、Record、Streamについて説明します。



 Add Input:配信に表示したい素材を入力するボタンとなります。ここでビデオ映像、動画、テロップ、画像など様々なものを入力することが出来ます。入力する際に表示される画面で使用頻度の高いものを簡単に説明します。

 Video:動画素材を取り込む項目
 Camera:キャプチャーボード、カメラ映像を取り込む項目
 NDI/Desktop Capture:デスクトップやNDIを取り込む項目
 Image:写真などの静止画素材を取り込む項目
 Photos:写真などをスライドショーすることが出来る項目、フォルダを選択しその中に入っている写真が使用される。
 Colour:単色のカラーバーを表示させる項目
 Audio Input:音声を入力する項目
 Title/XAML:テロップを取り込む項目、vMix Title Designerを使用し作成することが可能
 Web Browser:webページを取り込む項目、YouTubeなども可能



Record:アウトプット画面(配信画面)に表示されているコンテンツを録画することが出来ます。⚙マークを押すことで左の画像が表示されます。保存するファイル名の選択や、解像度やフレームレートを設定することが出来るので、録画を開始する前に1度確認をしてください。

 Filename:保存するファイル名
 Size:解像度
 Frame Rate:フレームレート
 etc…



Stream:このメニューを押すことで設定した配信先に配信を行うことが出来ます。(YouTubeやTwitchなど)また、vMixでは最大3つの配信先まで同時に送出することが可能となっています。⚙マークを押すことで左の画像が表示され、配信先を設定することが出来ます。Destinationで配信先を設定し、Stream Keyで配信で必要なキーを入力します。

vMixの基本操作について

 vMixでは様々なカスタマイズや操作を行うことが出来ます。その中でもvMixの基本的な操作方法について紹介したいと思います。

  • コンテンツの入力(Add Input)
  • テロップの入力(位置・サイズの調整、コンテンツの合成)
  • トランジション操作
  • 音量設定
  • コンテンツの入力(Add Input)



    コンテンツ(素材)をインプット画面に取り込むためにはAdd Inputをクリックします。


    入力選択画面が表示されるので入力したい項目を選択します。今回は画像を入力したいため「Image」を選択し、Browse(参照)をクリックし画像を選択します。


    入力した画像が表示されました。コンテンツをもう一つ増やしたい場合は、再びAdd Inputをクリックすることで入力することが可能です。説明のため、もう一つコンテンツを追加しておきます。


    コンテンツの入力(Add Input)を行っている実際の操作映像を載せてありますのでご視聴ください。

    テロップの入力(位置・サイズの調整、コンテンツの合成)



    次にテロップの入力方法について説明します。vMixをダウンロードした際に一緒に追加された「vMix Title Designer」を使用します。デスクトップのスタート画面から開きましょう。


    起動すると右の画面が表示されます。最初に文字を入力するため、「Add Text」をクリックします。


    Textが表示されるので文字を入力しましょう。また、右の項目でフォントや色、位置を調整することが可能なのでお好みで設定しましょう。


    各種設定が完了したら保存します。左上の項目にある「Save」をクリックすることで保存することが出来ます。


    では、vMixのほうで先ほど作成しTextを入力しましょう。「Add Input」から「Title/XAML」を選択しBrowseをクリックして先ほどのTextを選択します。


    先ほどのTextを読み込むことで「Recent」の項目に表示されます。表示されたTextを選択しOKをクリックすることでインプット画面に表示されます。


    vMix画面でも文字の変更が可能となっています。テロップを配置し文字の修正をしたい場合はこちらで変更しましょう。


    [コンテンツの入力]で入力した画像にテロップを合成していきます。最初にテロップを重ねたいコンテンツの⚙マークをクリックします。


    左の欄から「Layers/Multi View」を選択し、画面左上の項目を選択します。1~10までありますが、1が最背面、10が最前面となります。今回は1つだけ合成するのでどこを選んでも特に問題はありません。


    Noneを選択すると入力してあるコンテンツが表示されるので、先ほど入力したTextを選択しましょう。


    選択するとした画面に合成されたコンテンツが表示されます。問題がなければ画面を閉じましょう。


    インプット画面でも重なっていることが確認できます。以上で合成の説明は完了です。


    テロップの入力(位置・サイズの調整、コンテンツの合成)を行っている実際の操作映像を載せてありますのでご視聴ください。

    トランジション操作


     画面中央部分にあるトランジションボタンを押すことでプレビュー画面とアウトプット画面を入れ替えることが出来ます。使用頻度の高いのはCut(即切り替え)やFade(徐々に切り替え)辺りです。



    【切り替え前】
    この状態でトランジションメニューを操作します。Cutなどのメニューを選択します。


    【切り替え後】
    トランジションメニューを操作したことにより、プレビュー画面に表示されているコンテンツと配信画面に表示されているコンテンツが切り替わったことが確認できます。


    トランジション操作を行っている実際の操作映像を載せてありますのでご視聴ください。

    音量設定



    音量調節やミュートなど音声関係の操作をする場合、「Audio Mixer」の操作を行います。「4-2. vMixの基本情報について」の「オーディオ設定メニュー」で各種機能について説明していますのでそちらをご覧ください。
    4-2. vMixの基本情報について、オーディオ設定ボタン


    音量設定を行っている実際の操作映像を載せてありますのでご視聴ください。

    配信設定

    配信までの流れ(YouTube)


    vMixでYouTube Liveを行う場合の設定を説明します。vMix画面の下部にあるStreamの左にある⚙マークをクリックします。


    vMixでは最大3つの配信先を設定することが出来ます。今回はYouTube Live1つなので1番に設定します。
    ①Destination(配信先)でYouTube Liveを選択します。
    ②Stream Name or Key(ストリームキー)に自身のYouTubeチャンネルからストリームキーを取得し入力します。


    入力が完了したらSave and Close(保存して閉じる)を選択し閉じます。


    設定完了後、Streamボタンをクリックすることでボタンの色が変わり、YouTubeでの配信が開始されます。再度Streamボタンをクリックすることで配信が終了します。

    SVPを使用した配信の場合


    配信先がSVP(Streaming Video Provider)を使用する場合の配信設定を行っていきます。vMix画面の下部にあるStreamの左にある⚙マークをクリックします。


    ①DestinationにSVPがないため、「Custom RTMP Server」を選択します。
    ②SVP側から配信に必要なURL、Stream Name or Keyをコピーし、貼り付けをします。


    入力が完了したらSave and Close(保存して閉じる)を選択し閉じます。この後の操作方法はYouTubeの際と同様にStreamボタンを押すことで配信が開始し、もう一度押すことで配信が終了します。※SVPはStream押してから配信開始まで2分ほどかかります。


    vMixの使い方説明は以上となります。
    また、パワーポイントを使用した説明動画もありますので、お時間ある方はご視聴ください。