プロフェッショナル向けのXEONシリーズ

Intel製のCPUにはコンシューマー向けのCerelon、Pentium、core-i3、core-i5、core-i7があります。対してプロフェッショナル向けにはXEONシリーズという位置付けです。
4Kオンライン編集をするにあたり、使用に耐えうる性能があるのはcore-i7とXEON E5以上のものになります。

 

XEON CPUにはCPU自体の性能とマザーボードに利点

Core-i7のExtreameditionと同クロックのXEONモデルで同世代のプロセス、アーキテクチャであれば単コア当たりの性能は同等といっていいものです。単純な処理能力をコア当たりで見ればどちらでもいいということになります。

それでもワークステーションでは高価なXEON搭載のモデルが多いのには理由があります。
CPU自体の性能も選択するに値する理由にもなりますがXEONを搭載する為のマザーボードにも様々な利点があります。

1. CPUへの負担を減らすことが出来る、マルチCPU対応

通常、PCにはCPUは1個搭載されています。これに対し、XEONは2個以上のCPUを搭載し、並列処理の能力を倍以上にすることが可能です。
i7対応のマルチCPU搭載可能マザーボードもありますが、かなり稀なケースです。単CPU当たりのコア数も大きく違いがあります。

現在、コンシューマ向けCore-i7の最新であるBroadwell Eの最上位6950Xのコア数は10コアです。
これに対し、同世代Broadwell XEON E5 2690v4では14ものコアを搭載しています。更にこれを2つ搭載できるのですから28コア56スレッドという並列処理をこなすことが出来るわけです。

例えば映像編集ソフトで12コアマルチまで対応の場合、編集ソフトのみで12スレッド消費することになります。PC自体の動作は編集ソフトを使用しているときでもOSなど様々な裏で動いているプログラムがあります。のこり8スレッドでその動作をこなします。

オーバーした場合はマルチスレッドを使用しているソフトのスレッド数を減らし、同ソフトが使用しているスレッドに統合して処理します。同時に立ち上げられえるプログラムの上限が多いということです。

また、1コア当たりの処理能力を100%使うような場合、マルチに対応しているソフトであれば2コアに分けて50%ずつの負荷、4つに分散して25%ずつの負荷とすることが出来ます。処理にかかるCPU負荷が大きければ大きいほど発熱量が上がり、熱トラブルによる原因となります。また、熱によって寿命も縮みやすくなります。

単コア当たりの性能はクロック(周波数)が握っていますが、並列処理を行う上限をコア数の増加によってあげることでCPUへの負担を減らすことが出来るのです。

2. データに誤りが生じてもシステムを稼動し続けることが出来る、ECCメモリ

XEON搭載目的のマザーボードは通常、ECCメモリに対応しています。
ECCメモリというのは正式にはError Check and Correct memoryという名称でメモリに誤った数値が記録されていることを検出し、正しい値に訂正することができるメモリです。

また、訂正が出来ない同時多数の誤り(訂正は一度に1bit)が起きた場合それが発生したことを検出することが出来ます。
データに誤りが生じた場合でもそのままシステムを稼動し続けることが出来るメモリです。

3. 安定したメモリ稼動を実現する、レジスタードメモリ

上記のECCと大体セットになっています。メモリモジュールにレジスターを搭載し、入力電気信号の電圧の高低を基準クロックに合わせて一定間隔で取得、保持する機能を持っています。

各信号とクロックのタイミング同調、電流の増幅、信号波形整形などの機能を持ち安定したメモリ稼動をすることが出来ます。
また、電気的に安定することでシステムに搭載できるメモリモジュールを増加させられるというメリットもあります。